【元英語講師が解説】Core1900のレベル・使い方・評価!
この記事では、 Core1900の使い方を解説します。
また、そのレベルや評価についても、イラストを交えてわかりやすく説明します。
この記事を読んで、Core1900が自分に合う単語帳かどうかを見極めてもらえれば嬉しいです!
目次
速読速聴・英単語Core1900とは?
速読速聴・英単語Core1900の基本情報
まずは Core1900の基本情報から説明します。

英語部によるCore1900の評価
早速、英語部によるCore1900の評価をお見せします。
速読速聴・英単語 Core1900 ver.5
学習効率性
コンテンツの充実度
オリジナリティ
デザイン
総合評価
Core1900は伸びる単語帳です。
「学習効率性(その参考書が効率よく学力を伸ばしてくれるかどうか)」の点では、この単語帳は他の単語帳を凌駕しています。
詳しくは後述しますが、Core1900は自らの特徴を「一石五鳥」と謳っているように、この単語帳をこなすだけで様々な力をつけることが出来ます。
この点だけでもおすすめできる参考書です。
また、デザインについても学習者を考えたデザインになっていると思います。
Z会の参考書はデザインの点では洗練されたものが多い印象です。


英語部として、Core1900はかなりオススメできる単語帳だよ!
Core1900の著者「松本茂」について
Core1900の著者である松本茂さんは、立教大学の教授で教育学や議論学をテーマにしているようです。
青山学院大学を卒業した後、マサチューセッツ大学アマースト校の大学院で修士を、九州大学大学院で博士を取得されています。
この記事で解説しているCore1900などの単語帳を執筆されているほか、NHK教育テレビでかつて放送されていた「大人の基礎英語」を担当されていました。
アメリカの大学院を出ていたり教育テレビにて英語に関する番組を担当されていることから、生きた英語に関する知識も持ち合わせていることが伺えます。
実際に、Core1900の編集者紹介にも「生きた文脈ごと単語に触れることで、総合的に英語力を身につけていただきたいと願っています」というメッセージがありました。




速読速聴・英単語Core1900のレベル
大学受験対策としてのCore1900のレベル
Core1900は特に大学受験専用の単語帳ではないですが、大学受験用としても十分に使える単語帳です。
レベルとしては、私立であればMARCHくらい、国立であれば有名国公立大くらいに対応出来るレベルです。
後述しますが、Core1900は語彙力を高めるだけでなく、リスニング力を高めるのにも大変有効です。ここ数年で4技能化が進んでいる大学受験の教材としてCore1900は大変優れていると言えるでしょう。
英検対策としてのCore1900のレベル
Core1900は公式に英検2級から準1級が対象であると説明しています。
英検は4技能型の試験で、リーディング・ライティング・リスニング・スピーキングの能力を満遍なく問われます。
後述の通りCore1900は語彙力だけでなく、リスニング力も鍛えることができるので英検対策としてもぴったりの参考書です。
また、英検の長文には時事的なトピックが選ばれることもあるので、その点でも時事的な知識を得ることができるCore1900は英検対策に適しています。
TOEIC対策としてのCore1900のレベル
Core1900は公式に、TOEICの600〜800点を目指すのに適しているという説明をしています。
TOEIC(LRテスト)は、英語の4技能の中でもリスニング力とリーディングを測る試験になっています。
あとでまた説明しますが、Core1900はその両方に有効な単語帳になっています。
Core1900はTOEIC対策本としても大活躍する単語帳です。

速読速聴・英単語Core1900の特徴
そんなCore1900ですが、どんな特徴を持つ単語帳なのでしょうか。一言で言うと、単語帳の帯にも大きく書いてありますが、一石五鳥な単語帳であるということです。この単語帳1冊こなすだけで5つの効用があるという意味ですが、それぞれを見ていきましょう。



一石五鳥① 単語
単語帳としては当然過ぎますが、Core1900は単語を効率よく覚えることができます。まず、この単語帳は同じZ会が出版している速読英単語と同様に、長文を読みながら単語を覚えていく形式になっています。ターゲット1900といった単に単語を並べているだけの単語帳だと、単語を機械的に1個ずつ覚えていくことになりがちですが、長文の中で覚えていくことにより一層覚えやすくなります。また、類義語や対義語が充実していることも、単語同士を関連づけて有機的に単語力を高めることができるので、良い点の一つです。
一石五鳥② 熟語
この参考書は単語だけでなく熟語も同時に学ぶことが出来ます。見出し語(関連語を除いて単語帳に大きく太字で載っている語)としては、単語1400 + 熟語500が載っています。この1冊で、高校英語以上のレベルの基本・標準的な熟語も覚えることが可能です。
一石五鳥③ 速読
この単語帳は、同じZ会の有名な単語帳である『速読英単語』と同様に、長文とともに英単語・熟語を覚える形式をとっています。この単語帳のおすすめの進め方については後で詳しく説明しますが、上手く活用することで速読力を鍛えることも可能です。
一石五鳥④ 速聴
他の同じような単語帳と同様に、Core1900には音声が用意されていてダウンロードすることができます。中には音声が別売りになっている単語帳もありますが、この単語帳は単語帳にCDが付属しているので、別に買う必要はありません。そのCDには長文の音声が収録されていますが、それぞれの長文に対してnatural speedとslow speedに分かれて収録されています。この使い方については後述しますが、まずはslow speedで耳を慣れさせて、そのあとにnatural speedで聞くことで無理なく速聴力を鍛えることができるようになっています。
一石五鳥⑤ 時事知識
このCore1900の最後の特徴は時事知識がつけられることです。長文に選ばれている出典が、
などとなっており、新しいニュースの英文が多く選ばれています。
このため最近の社会情勢の知識を英語で得ることが出来ます。
英語を学ぶ目的は人それぞれですが、英語で情報を得られるようになるということはかなり重要です。
例えば何かを調べるときにGoogleで検索をすると思いますが、日本語でしか検索できないのと、日本語に加えて英語でも検索できるのとでは、アクセスできる情報量に大きな差が生まれます。
Core1900はそういった英語で情報を取りに行くための下地をつくるのに最適な単語帳と言えます。






速読速聴・英単語Core1900の使い方・勉強法
ここからは、英語部が考えるCore1900の最適な使い方・勉強法を説明していきます。
ちなみにこのCore1900には、まえがきに「効果的活用法」として2つの活用法が紹介されています。そちらも合わせて確認してください。
まずはざっくり、英語部が考えるCore1900の効果的な使い方を説明します。
まず語彙のページに行って各単語・熟語の日本語訳を覚えてしまいます
長文を何度も読んで、長文が日本語訳出来てかつ素早く読める状態を作ります
STEP1で飛ばした派生語はこのタイミングで覚えてしまいましょう
音声を何度も聞いて、英語だけで理解できる状態にします。




STEP1. 語彙(見出し語)

まずは語彙を覚えてしまうのがいいです。
語彙のページに進み、見出し語を見てその日本語訳が瞬時に言える状態にしてください。
見出し語の日本語訳は赤シートで隠れるようになっているので、覚えやすいはずです。
まず覚えるのは見出し語だけでいいです。
見出し語の他に派生語がたくさん載っている場合がありますが、それはまだ覚える必要はありません。
また、見出し語の日本語訳が複数載っている場合がありますが、これも一番初めに載っている訳語だけ覚えればいいです。
初心者はスモールステップで進むのがいいので、まずは見出し語の日本語訳を一つだけ言えるようにしましょう。
STEP2. 長文
見出し語をすべて覚えられたら、次は長文に入ります。 目標は速いスピードで理解しながら読めるという状態です。例えば、
例文
The teacher found that there are about half students in the classroom.
その先生は教室に半分くらいの生徒しかいないと気付いた。
という文は簡単な単語しか使われていないので、「速いスピードで理解しながら読める」と思います。
これはどの単語もしっかり覚えているからです。
一方、
例文
The World Wildlife Fund estimates there are only about 7,500 Sumatran orangutans remaining in the wild.
世界自然保護基金の推定では、スマトラオランウータンは野生に約7,500頭しか残っていません。
という文はCore1900の本文に出てくる英文ですが、少々語彙が難しいので、最初はそこまで速く読めないと想います。
というのも、しっかりと覚えている単語が全てではないからです。
しかし、この難しい文も日本語訳とそこに出てくる文法や構文を理解した上で何度も読み込めば、最初の文と同じくらい「速いスピードで理解しながら読める」ようになります。
この状態にすることができれば、その文に出てくる単語は全てしっかりと覚えられたことになります。長文の一つ一つの英文をその状態にすれば、長文1つをこなすだけで大きな英語力をつけることが可能です。
英文全体を暗唱できるようになるくらいまで読み込むことが重要です。
実際に暗証できるまでになる必要はないですが、そうやって一つ一つの英文をちゃんと理解して、何度も読み込むことによって自分のなかに落とし込むことは、英語を習得するうえで重要です。
このような状態をその長文の全ての文で作ることができれば、STEP2はクリアです。
STEP3. 語彙(派生語)
見出し語を覚えて長文も完璧になったら、今度は語彙ページの派生語を覚えていきます。 Core1900は派生語も充実しています。 派生語を覚えることは重要です。 というのも記憶は関連付けることで定着しやすいからです。例えば、
これらは派生語ですが、こういった関連のあるものは、それぞれをひとつひとつ覚えるよりも、セットで覚えてしまったほうが覚えやすいです。
なので派生語もしっかりとこのタイミングで覚えてしまいましょう。
STEP4. リスニング
最後にリスニングです。
Core1900にはCDが付いていて、長文部分の音声を聞くことができます。
それぞれの英文にSlow speedとNatural speedの2種類が収録されていて、使い分けることが可能です。
リスニングをする際に気をするべきことは、英文を聞いて自然と理解できる状態まで持っていくことです。
同じ英文を何度も聞いてその英文をマスターしたと言える状態にまでもっていくことです。
そのためにまず必要なことは、スクリプトを見ながら音声と文字を一致させることです。たとえばa little bitというよく使われる表現がありますが、これは無理矢理カタカナで表現すると、ア リトル ビットではなくアリロビのような発音になります。
こういったことは、文字だけを見ていても認識できません。
スクリプトを見ながら音声を聞くことではじめて、a little bit = アリロビのように、正しい発音と文字を一致させることができます。
この作業をまずやってください。
そうなったら、音声を聞くだけで頭のなかで英文を思い浮かべることができるようになっているはずなので、あとはたくさん聞いて自分のなかにその英文を身体化してください。
僕たち日本語話者が、小さいときからたくさんの日本語に接することで日本語を獲得できたように、たくさんの英語を聞くことで英語を習得することができるんです。

速読速聴・英単語Core1900の関連商品
Core1900にはいくつかの関連商品があります。簡単に紹介していきます。まず、速読速聴シリーズとしていくかのラインアップがあります。
速読速聴シリーズ
TOEIC(R) TEST 速読速聴シリーズ
速読速聴シリーズには実は、TOEIC用のものもあります。特にTOEICのスコアを伸ばしたい人はこちらも検討してみてもいいでしょう。TOEIC 500〜700点を目指す人向け

TOEIC 900点以上を目指す人向け

最後に



