また、そのレベルや評価についても、イラストを交えてわかりやすく説明します。
この記事を読んで、Core1900が自分に合う単語帳かどうかを見極めてもらえれば嬉しいです!
Core1900とは?
Core1900の基本情報
まずは Core1900の基本情報から説明します。
書名 | 速読速聴・英単語 Core1900 ver.5 |
著者名 | 松本 茂 |
出版社 | Z会 |
発行日 | 2018年3月1日 (ver. 5) |
音声 | CD |
アプリ | なし |
Kindle | なし |
定価 | ¥2,090 |
ジャンル | 単語帳 |

英語部によるCore1900の評価
早速、英語部によるCore1900の評価をお見せします。
Core1900は伸びる単語帳です。
「学習効率性(その参考書が効率よく学力を伸ばしてくれるかどうか)」の点では、この単語帳は他の単語帳を凌駕しています。
詳しくは後述しますが、Core1900は自らの特徴を「一石五鳥」と謳っているように、この単語帳をこなすだけで様々な力をつけることが出来ます。
この点だけでもおすすめできる参考書です。
また、デザインについても学習者を考えたデザインになっていると思います。
Z会の参考書はデザインの点では洗練されたものが多い印象です。
英語部として、Core1900はかなりオススメできる単語帳だよ!
Core1900の著者「松本茂」について
Core1900の著者である松本茂さんは、立教大学の教授で教育学や議論学をテーマにしているようです。
青山学院大学を卒業した後、マサチューセッツ大学アマースト校の大学院で修士を、九州大学大学院で博士を取得されています。
この記事で解説しているCore1900などの単語帳を執筆されているほか、NHK教育テレビでかつて放送されていた「大人の基礎英語」を担当されていました。
アメリカの大学院を出ていたり教育テレビにて英語に関する番組を担当されていることから、生きた英語に関する知識も持ち合わせていることが伺えます。
実際に、Core1900の編集者紹介にも「生きた文脈ごと単語に触れることで、総合的に英語力を身につけていただきたいと願っています」というメッセージがありました。
そもそも単語帳ってどうやって選べばいいの??
私が予備校で英語を教えているときに、よく生徒から「どんな単語帳を選べばいいですか?」と聞かれました。
結論から言うと、自分が使いやすい単語帳を選べばいいというのが私の考えです。
世の中には本当に多くの単語帳が存在します。僕がそういう質問を受けたときは、いくつかの単語帳のタイプを説明して、それぞれのタイプの単語帳のなかでのおすすめを紹介して、あとは自分で選んでもらうということをしていました。
最も重要なことは、自分が選んだ単語帳をやり抜くことです。
単語帳は1回読んで終わりでなく、毎日持ち歩いて、何周も何周もして、そこに出てくる単語を覚える必要があります。
だからこそ、自分が「この単語帳なら頑張れる」と思える単語帳を見つけることが大切です。
英語部では、様々な視点から参考書を分析して紹介することによって、学習者の皆さんが最適な選択が出来る一助になりたいと思っています。
当たり前のことなんだけど、せっかく買ったのにやり抜かずに単語力がしっかりつかない生徒が多いんだ。
(まさにそれが言いたかった!)
イラスト: これだと思える単語帳を見つけて、それをやり抜くこと
Core1900のレベル
中学受験 | 対象外 |
高校受験 | 対象外 |
大学受験 | MARCH・上位国公立 |
英検 | 2級・準1級 |
TOEIC | 600〜800点 |
大学受験対策としてのCore1900のレベル
Core1900は特に大学受験専用の単語帳ではないですが、大学受験用としても十分に使える単語帳です。
レベルとしては、私立であればMARCHくらい、国立であれば有名国公立大くらいに対応出来るレベルです。
後述しますが、Core1900は語彙力を高めるだけでなく、リスニング力を高めるのにも大変有効です。ここ数年で4技能化が進んでいる大学受験の教材としてCore1900は大変優れていると言えるでしょう。
英検対策としてのCore1900のレベル
Core1900は公式に英検2級から準1級が対象であると説明しています。
英検は4技能型の試験で、リーディング・ライティング・リスニング・スピーキングの能力を満遍なく問われます。
後述の通りCore1900は語彙力だけでなく、リスニング力も鍛えることができるので英検対策としてもぴったりの参考書です。
また、英検の長文には時事的なトピックが選ばれることもあるので、その点でも時事的な知識を得ることができるCore1900は英検対策に適しています。
TOEIC対策としてのCore1900のレベル
Core1900は公式に、TOEICの600〜800点を目指すのに適しているという説明をしています。
TOEIC(LRテスト)は、英語の4技能の中でもリスニング力とリーディングを測る試験になっています。
あとでまた説明しますが、Core1900はその両方に有効な単語帳になっています。
Core1900はTOEIC対策本としても大活躍する単語帳です。




Core1900の特徴
そんなCore1900ですが、どんな特徴を持つ単語帳なのでしょうか。
一言で言うと、単語帳の帯にも大きく書いてありますが、一石五鳥な単語帳であるということです。
この単語帳1冊こなすだけで5つの効用があるという意味ですが、それぞれを見ていきましょう。
めっちゃ欲張りな単語帳なんですね!
だからこそ英語部が自身を持っておすすめする単語帳なんだよ。
一石五鳥① 単語
単語帳としては当然過ぎますが、Core1900は単語を効率よく覚えることができます。
まず、この単語帳は同じZ会が出版している速読英単語と同様に、長文を読みながら単語を覚えていく形式になっています。
ターゲット1900といった単に単語を並べているだけの単語帳だと、単語を機械的に1個ずつ覚えていくことになりがちですが、長文の中で覚えていくことにより一層覚えやすくなります。
また、類義語や対義語が充実していることも、単語同士を関連づけて有機的に単語力を高めることができるので、良い点の一つです。
一石五鳥② 熟語
この参考書は単語だけでなく熟語も同時に学ぶことが出来ます。
見出し語(関連語を除いて単語帳に大きく太字で載っている語)としては、単語1400 + 熟語500が載っています。
この1冊で、高校英語以上のレベルの基本・標準的な熟語も覚えることが可能です。
一石五鳥③ 速読
この単語帳は、同じZ会の有名な単語帳である『速読英単語』と同様に、長文とともに英単語・熟語を覚える形式をとっています。
この単語帳のおすすめの進め方については後で詳しく説明しますが、上手く活用することで速読力を鍛えることも可能です。
一石五鳥④ 速聴
他の同じような単語帳と同様に、Core1900には音声が用意されていてダウンロードすることができます。
中には音声が別売りになっている単語帳もありますが、この単語帳は単語帳にCDが付属しているので、別に買う必要はありません。
そのCDには長文の音声が収録されていますが、それぞれの長文に対してnatural speedとslow speedに分かれて収録されています。
この使い方については後述しますが、まずはslow speedで耳を慣れさせて、そのあとにnatural speedで聞くことで無理なく速聴力を鍛えることができるようになっています。
一石五鳥⑤ 時事知識
このCore1900の最後の特徴は時事知識がつけられることです。
長文に選ばれている出典が、
- The Japan Times, February 11, 2017
- reuters.com, February16, 2017
- The Japan News, May 24, 2017
- CNN.com, January 3, 2017
- The Economist, October 5, 2006
などとなっており、新しいニュースの英文が多く選ばれています。
このため最近の社会情勢の知識を英語で得ることが出来ます。
英語を学ぶ目的は人それぞれですが、英語で情報を得られるようになるということはかなり重要です。
例えば何かを調べるときにGoogleで検索をすると思いますが、日本語でしか検索できないのと、日本語に加えて英語でも検索できるのとでは、アクセスできる情報量に大きな差が生まれます。
Core1900はそういった英語で情報を取りに行くための下地をつくるのに最適な単語帳と言えます。
英語力はたしかに、語彙力・長文力・リスニングのように分けることができるけど、実際はそれらの力は密接に結びついているんだ。
語彙力がなければ長文力はつかないし、語彙力がなければリスニング力を効果的に向上させることはできない。
Core1900は総合的に英語力をつけるのに最適な単語帳なんだ。
ここからは英語部がオススメするCore1900の使い方を説明していくからよく聞いてね!
Core1900の使い方・勉強法
ここからは、英語部が考えるCore1900の最適な使い方・勉強法を説明していきます。
ちなみにこのCore1900には、まえがきに「効果的活用法」として2つの活用法が紹介されています。そちらも合わせて確認してください。
まずはざっくり、英語部が考えるCore1900の効果的な使い方を説明します。
「急がば回れ」と言うように、最短で物事を進めたいときこそ、しっかりと手順を踏むことが大事なんだ。
頑張ります!
STEP1. 語彙(見出し語)
Core1900だと長文が先のページにきていますが、まずは語彙を覚えてしまうのがいいです。
語彙のページに進み、見出し語を見てその日本語訳が瞬時に言える状態にしてください。
見出し語の日本語訳は赤シートで隠れるようになっているので、覚えやすいはずです。
まず覚えるのは見出し語だけでいいです。見出し語の他に派生語がたくさん載っている場合がありますが、それはまだ覚える必要はありません。
また、見出し語の日本語訳が複数載っている場合がありますが、これも一番初めに載っている訳語だけ覚えればいいです。
初心者はスモールステップで進むのがいいので、まずは見出し語の日本語訳を一つだけ言えるようにしましょう。
STEP2. 長文
見出し語をすべて覚えられたら、次は長文に入ります。
目標は速いスピードで理解しながら読めるという状態です。
例えば、
「その先生は教室に半分くらいの生徒しかいないと気付いた。」
これはどの単語もしっかり覚えているからです。
一方、
「世界自然保護基金の推定では、スマトラオランウータンは野生に約7,500頭しか残っていません。」
というのも、しっかりと覚えている単語が全てではないからです。
しかし、この難しい文も日本語訳とそこに出てくる文法や構文を理解した上で何度も読み込めば、最初の文と同じくらい「速いスピードで理解しながら読める」ようになります。
この状態にすることができれば、その文に出てくる単語は全てしっかりと覚えられたことになります。
長文の一つ一つの英文をその状態にすれば、長文1つをこなすだけで大きな英語力をつけることが可能です。
英文全体を暗唱できるようになるくらいまで読み込むことが重要です。
実際に暗証できるまでになる必要はないですが、そうやって一つ一つの英文をちゃんと理解して、何度も読み込むことによって自分のなかに落とし込むことは、英語を習得するうえで重要です。
このような状態をその長文の全ての文で作ることができれば、STEP2はクリアです。
STEP3. 語彙(派生語)
見出し語を覚えて長文も完璧になったら、今度は語彙ページの派生語を覚えていきます。
Core1900は派生語も充実しています。
派生語を覚えることは重要です。
というのも記憶は関連付けることで定着しやすいからです。
例えば、
need | (動)必要である |
necessary | (形)必要である |
necessarily | (副)かならずしも |
necessity | (名)必要性 |
これらは派生語ですが、こういった関連のあるものは、それぞれをひとつひとつ覚えるよりも、セットで覚えてしまったほうが覚えやすいです。
なので派生語もしっかりとこのタイミングで覚えてしまいましょう。
STEP4. リスニング
最後にリスニングです。
Core1900にはCDが付いていて、長文部分の音声を聞くことができます。
それぞれの英文にSlow speedとNatural speedの2種類が収録されていて、使い分けることが可能です。
リスニングをする際に気をするべきことは、英文を聞いて自然と理解できる状態まで持っていくことです。
同じ英文を何度も聞いてその英文をマスターしたと言える状態にまでもっていくことです。
そのためにまず必要なことは、スクリプトを見ながら音声と文字を一致させることです。
たとえばa little bitというよく使われる表現がありますが、これは無理矢理カタカナで表現すると、ア リトル ビットではなくアリロビのような発音になります。
こういったことは、文字だけを見ていても認識できません。スクリプトを見ながら音声を聞くことではじめて、a little bit = アリロビのように、正しい発音と文字を一致させることができます。
この作業をまずやってください。
そうなったら、音声を聞くだけで頭のなかで英文を思い浮かべることができるようになっているはずなので、あとはたくさん聞いて自分のなかにその英文を身体化してください。
僕たち日本語話者が、小さいときからたくさんの日本語に接することで日本語を獲得できたように、たくさんの英語を聞くことで英語を習得することができるんです。
Core1900の関連商品
Core1900にはいくつかの関連商品があります。
簡単に紹介していきます。
まず、速読速聴シリーズとしていくかのラインアップがあります。
速読速聴シリーズ
書名 | レベル | TOEICレベル | 英検 |
Basic2400 | 初級 | 500点 | 3〜 準2級 |
Daily1500 | 初中級 | 500〜 700点 |
2級 |
Opinion1100 | 中級 | 600〜 800点 |
2〜 準1級 |
Core1900 | 中級 | 600〜 800点 |
2〜 準1級 |
Business1200 | 中上級 | 700〜 900点 |
準1〜 1級 |
Advanced1100 | 上級 | 900点 | 1級 |
TOEIC(R) TEST 速読速聴シリーズ
速読速聴シリーズには実は、TOEIC用のものもあります。
特にTOEICのスコアを伸ばしたい人はこちらも検討してみてもいいでしょう。
TOEIC 500〜700点を目指す人向け



TOEIC 900点以上を目指す人向け



最後に
早速買ってみようと思います!
しっかりやり込むように!