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中3·TOEIC400点
分詞とは、動詞としての性質を持ちながら、形容詞や副詞のように使われるものです。
例えば、singは「歌う」という意味の動詞ですね。
これを例えば現在分詞のsingingにすると「歌っている」という意味になります。
この分詞ですが、どのように使われるかというと、名詞の前に置いてその名詞を説明する形容詞として使われます。 例えば、さっきのsingingであれば、a singing girlのように使われます。
分詞の形容詞的用法
a singing girl
歌っている少女
singingがgirlを説明しています。 少女は少女でも、どんな少女かというと、歌っている 少女ということです。
singは動詞で「歌う」という意味ですが、それにingをつけてsingingとすると分詞になって、名詞を修飾できるようになります。
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分詞には、現在分詞と過去分詞があります。 現在分詞は動詞に-ingをつけて、「~している」という意味になります。 また、過去分詞は動詞の過去形に-edをつけて、「~された」という意味になります。
まずは現在分詞を見ていきましょう。
上で説明したように、現在分詞は動詞に-ingをつけて作られます。 いくつか例を見てみましょう。
このように、現在分詞は動詞に-ingをつけることで作られます。
では、現在分詞は具体的には、どのような場面で使われるのでしょうか? 現在分詞は大きく分けて、以下の3つの用法があります。
それぞれ見ていきましょう。
進行形は be動詞 + 現在分詞(-ing) で表されます。 例文を見てみましょう。
現在分詞① 進行形
I am reading a book.
私は本を読んでいます。
この文では、amがbe動詞で、readingが現在分詞です。 be動詞と現在分詞を組み合わせることで、~している という意味になります。
次に、形容詞的用法です。 この記事の冒頭で説明したように、分詞は形容詞のように使うことができます。
現在分詞② 形容詞的用法
a singing girl
歌っている少女
この文では、singingがgirlを修飾しています。
最後に、副詞的用法(分詞構文)です。 これはこの記事の後半で詳しく解説しますが、分詞のカタマリが文に意味を付け足す形で使われる用法です。
現在分詞③ 副詞的用法(分詞構文)
Reading a book, he fell asleep.
本を読んでいると、彼は寝てしまった。
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次に、過去分詞を見ていきましょう。 過去分詞は、動詞の過去形に-edをつけて、「~された」という意味になります。
また、過去分詞はいつでも-edをつけるわけではなく、不規則に変化するものもあります。
さて、過去分詞の用法ですが、主に以下の3つの用法があります。
それぞれ見ていきましょう。
過去分詞は、be動詞と組み合わせて受動態を作る際に使われます。 受動態とは、「~される」という意味です。
過去分詞① 受動態
The room is cleaned.
その部屋は掃除される。
この文では、wasがbe動詞で、cleanedが過去分詞です。 be動詞と過去分詞を組み合わせることで、~された という意味になります。
過去分詞も現在分詞と同様に、形容詞的用法で使われることがあります。 直後の名詞を修飾する用法ですね。
過去分詞② 形容詞的用法
a cleaned room
掃除された部屋
この文では、cleanedがroomを修飾しています。 このように、過去分詞は直前の名詞を修飾する用法があります。
最後に、過去分詞の副詞的用法(分詞構文)です。 過去分詞も現在分詞と同様に、分詞構文を作ることができます。 (分詞構文はこの記事の後半で詳しく解説します)
過去分詞③ 副詞的用法(分詞構文)
Cleaned every day, the room looks nice.
毎日掃除されているので、、部屋はきれいに見える。
次に、感情動詞について見ていきましょう。 感情動詞とは、その名の通り感情を表す動詞のことです。
感情動詞には、以下のようなものがあります。
例えば、以下のように使われます。
感情動詞の例
The news surprised me.
そのニュースに驚かされました。
このように、 〜という感情にさせる という意味を持つ動詞を感情動詞といいます。 この感情動詞ですが、現在分詞や過去分詞にして使うときに注意が必要です。
例えば、以下の問題を考えてみましょう。
以下の選択肢で正しい方を選んでください。
The (surprising / surprised) news made me happy.
どちらかわかりましたか? この問題の正解は surprising になるのですが、その理由を以下で説明していきます。
まずは感情動詞を現在分詞にした場合を説明します。 感情動詞を現在分詞にする場合、その感情を与えるものを修飾 して、「〜させるような」 という意味になります。 例を見ながら理解していきましょう。
感情動詞の現在分詞の例
the surprising news
驚かせるような(驚くべき)ニュース
surpriseは感情動詞で「驚かせる」という意味でしたね。 それが現在分詞になると、驚かせるような という意味になります。 なので、the surprising newsは「驚かせるようなニュース」という意味になり、 より自然な日本語で「驚くべきニュース」と訳しても良いでしょう。
もう一つくらい見てみましょう。
感情動詞の現在分詞の例
the exciting game
興奮させるような(興奮する)ゲーム
exciteは「興奮させる」という意味の感情動詞です。 それが現在分詞になると、興奮させるような という意味になりますね。 なので、the exciting gameは「興奮させるようなゲーム」という意味になります。
感情動詞の現在分詞はわかりましたか? 次に、感情動詞の過去分詞について見ていきましょう。
感情動詞を過去分詞にする場合は、その感情を受けるものを修飾 して、「〜された」 という意味になります。
例を見ながら理解していきましょう。
感情動詞の過去分詞の例
the surprised girl
驚かされた少女
surpriseは感情動詞で「驚かせる」という意味でしたね。 それが過去分詞になると、驚かされた という意味になります。 なので、the surprised girlは「驚かされた少女」という意味になります。
もう一つ見てみましょう。
感情動詞の過去分詞の例
the excited boy
興奮させられた少年
exciteは「興奮させる」という意味の感情動詞です。 それが過去分詞になると、興奮させられた という意味になりますね。 なので、the excited boy は「興奮させられた少年」という意味になります。
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感情動詞について!現在分詞と過去分詞の使い分けを徹底解説!
いま感情動詞の現在分詞と過去分詞について見てきましたが、
このように分詞があたかも独立した形容詞のように使われるので、それを 分詞形容詞 と言ったりします。
interesting = interest(興味をもたせる) + ing(ような)と考えるのではなく、
exciting = 「面白い」とシンプルに覚えるほうが簡単ですね。
以下にいくつかの感情動詞の分詞をまとめたので、参考にしてみてください。
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高校·TOEIC700点
さて、ここまでは分詞が形容詞的な用法で使われる例を見てきました。 次に分詞が副詞的な用法で使われる 分詞構文 について見ていきましょう。
まず、分詞構文とはどういう形になっているのかを見ていきましょう。
分詞構文は、 <分詞構文のカタマリ> + 主語 動詞... となります。
例えば、以下の文を見てみましょう。
分詞構文の例
Walking along the river, I saw a beautiful sunset.
川沿いを歩いていると、美しい夕日を見ました。
この例文では、Walking along the riverが分詞構文のカタマリです。 これが I saw a beautiful sunset. という文に意味を付け足しています。 「私が美しい夕日を見た」のはいつなのかというと、「川沿いを歩いているとき」ということです。
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分詞構文の作り方・訳し方・意味をわかりやすく解説!
分詞構文は、言いたいこと(主節)に情報を付け足す役割を持っていますが、 具体的にはどのような意味を付け足すのでしょうか。
基本的には、現在分詞と過去分詞でそれぞれ以下のように考えればOKです。
具体的に例文で見てみましょう。
分詞構文の例(現在分詞)
Looking at the sky, I saw a shooting star.
空を見ている状態を伴って(空を見ていると)、流れ星を見ました。
この文では、Looking at the skyが分詞構文のカタマリですね。 空を見ている状態を伴って、という意味になります。 自然な日本語にすると、「空を見ながら」という感じです。
次は過去分詞の例を見てみましょう。
分詞構文の例(過去分詞)
Surprised by the news, she couldn't speak.
ニュースに驚かされた状態を伴って(ニュースに驚いて)、彼女は話すことができませんでした。
この文では、Surprised by the newsが分詞構文のカタマリですね。 ニュースに驚かされた状態を伴って、という意味になります。 自然な日本語にすると、「ニュースに驚いて」というようなニュアンスになります。
分詞構文の基本がわかったところで、次は分詞構文の具体的な使い方について見ていきましょう。
現在分詞を使った分詞構文は、主節の動作や状態に対して「~しながら」「~する時に」という意味を付け加える際に使われます。 現在分詞は、動作や状態が主節と同時に進行していることを表します。
例えば、以下のような例があります。
現在分詞の分詞構文の例(前に置くパターン)
Running through the park, I bumped into an old friend.
公園を走っているとき、旧友にばったり会いました。
この文では、「Running through the park」が分詞構文の部分で、主節「I bumped into an old friend.」に対して「公園を走っているとき」という意味を付け加えています。 このように、現在分詞の分詞構文は、主節の動作や状態と同時に進行している別の動作や状態を表すために使われます。
もう一つ例文を見てみましょう。
現在分詞の分詞構文の例(後ろに置くパターン)
She left the room, slamming the door behind her.
彼女は部屋を出て行くとき、後ろでドアをバタンと閉めました。
この文では、「slamming the door behind her」が分詞構文の部分で、主節「She left the room.」に対して「後ろでドアをバタンと閉めた」という意味を付け加えています。 このように、分詞構文は文の後半に置くことも可能です。
過去分詞を使った分詞構文は、主節の動作や状態に対して「~された状態で」「~されて」という意味を付け加える際に使われます。過去分詞は、動作や状態が既に完了している、または受動的な性質を持つことを表します。
例えば、以下のような例があります。
過去分詞の分詞構文の例
Exhausted from the long journey, they went straight to bed.
長旅で疲れ果てた状態で、彼らはすぐにベッドに入りました。
この文では、「Exhausted from the long journey」が分詞構文の部分で、主節「they went straight to bed.」に対して「長旅で疲れ果てた状態で」という意味を付け加えています。このように、過去分詞の分詞構文は、主節の動作や状態が既に完了している、または何らかの結果として生じている状態を表すために使われます。
分詞構文は否定形にすることもできます。否定形にする場合は、分詞の前に「not」を付け加えます。
例えば、以下のような例があります。
分詞構文の否定形の例
Not knowing what to say, she remained silent.
何を言うべきかわからず、彼女は黙ったままでした。
この文では、「Not knowing what to say」が否定形の分詞構文の部分で、主節「she remained silent.」に対して「何を言うべきかわからず」という意味を付け加えています。このように、否定形の分詞構文は、主節の動作や状態に対する否定的な条件や背景を表すために使われます。
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分詞構文の完了形は、主節の動作や状態よりも前に行われた動作や状態を表す際に使われます。 完了形の分詞構文を作るには、「having + 過去分詞」の形を用います。
例えば、以下のような例があります。
分詞構文の完了形の例
Having finished the report, he took a well-deserved break.
レポートを仕上げた後、彼は待ちに待った休憩をとりました。
この文では、「Having finished the report」が完了形の分詞構文の部分で、主節「he took a well-deserved break.」に対して「レポートを仕上げた後」という意味を付け加えています。 完了形の分詞構文は、主節よりも前に行われた動作や状態を強調するために使われます。
また、もし受け身の形で完了形の分詞構文を作る場合は、having been + 過去分詞の形を用います。
完了形の分詞構文の例(受け身形)
Having been informed of the change, the team adjusted their plans.
変更について通知を受けた後、チームは計画を調整しました。
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独立分詞構文とは、文の主語が分詞構文の主語と異なる場合に使われる分詞構文です。 この構文では、分詞の主語が明示されるため、文全体の主語とは異なる動作や状態を表現することができます。
例えば、以下のような例があります。
独立分詞構文の例
The weather being fine, we decided to go for a picnic.
天気が良かったので、私たちはピクニックに行くことにしました。
この文では、「The weather being fine」が独立分詞構文の部分で、主節「we decided to go for a picnic.」に対して「天気が良かったので」という意味を付け加えています。 この場合、分詞構文の主語「The weather」と主節の主語「we」が異なるため、独立分詞構文が使われています。
分詞構文に似た表現として、「with」を使った付帯状況の表現があります。 この表現は、with + 名詞 + 分詞 の形で、ある状況を説明するために使われます。 「名詞が〜する状態を伴って」というような意味になります。
例えば、以下のような例があります。
付帯状況のwithの例
He wrote his essay, with his cat sleeping on the desk.
彼はエッセイを書いているとき、机の上で猫が寝ていました。
この文では、「with his cat sleeping on the desk」が付帯状況の部分で、 「He wrote his essay.」に対して「机の上で猫が寝ている状態を伴って」という意味を付け加えています。 直訳すると、「彼はエッセイを書きました。机の上で猫が寝ている状態を伴って」となります。
鈴木洋一朗 / Yoichiro Suzuki
大学では言語学(生成文法理論)を学び、学習塾や予備校で10年間英語教育に従事。その後、IT企業でマーケティング、プロダクト開発などを担当。2016年に当サイトを開設。