今日は英語の分詞について一緒に学んでいこう!難しそうに見えるけど、ポイントを押さえればきっと理解できるよ!
目次
分詞は英語でParticipleと呼ばれ、動詞から派生した形を持ちながら、形容詞や副詞のような働きをする特殊な品詞です。日本語では「分詞」と訳されますが、その名の通り「分け持った詞(ことば)」という意味があり、動詞と形容詞の性質を分け持っています。
例えば、「sing(歌う)」という動詞に-ing をつけて「singing(歌っている)」にすると、これが分詞になります。この分詞は「a singing bird(歌っている鳥)」のように名詞を修飾する形容詞として使えます。
分詞の基本例
a singing bird
歌っている鳥
英語の分詞は大きく分けて「現在分詞(Present Participle)」と「過去分詞(Past Participle)」の 2 種類があります。現在分詞は動詞に-ing をつけた形(例:playing, reading)、過去分詞は一般的に動詞の過去形や ed 形(例:played, read)を使います。
分詞は動詞なのに形容詞のように使えるんだ!「歌う」という動詞から「歌っている」という分詞にして、名詞を説明できるようになるんだよ!
「Participle」という言葉には面白い語源があります。この単語はラテン語の「participium」から来ていて、「参加する」「分かち合う」という意味を持っています。古代ギリシャの文法家がこの用語を作ったとき、「動詞と形容詞の特性を分かち合う(participate in)」言葉だという考えから名付けられました。
西洋文法の伝統では、この「動詞でありながら形容詞としても機能する」という特殊な性質から、分詞は特別な位置づけがされてきました。英語の文法規則が整備される過程で、この概念が取り入れられ、今日の分詞の用法が確立されました。
日本人学習者にとって、この語源を知ることは単なる豆知識以上の意味があります。「分詞」という言葉の背景にある「分かち合う」という考え方を理解すれば、なぜ分詞が動詞的な意味を持ちながら形容詞のように使えるのか、直感的に理解しやすくなります。
「Participle」って「参加する・分かち合う」って意味なんだね!動詞と形容詞の性質を分かち合ってるからそう呼ばれるんだよ!これを知ると分詞の性質がイメージしやすくなるね!
英語の分詞は主に「現在分詞」と「過去分詞」の 2 種類に分けられます。どちらも元は動詞ですが、形が変化して別の働きができるようになります。
動詞から分詞を作るときは、「現在分詞」と「過去分詞」の2種類の形があるんだ!使い方も意味も違うから、しっかり区別して覚えようね!
現在分詞は、動詞の原形に「-ing」をつけて作ります。例えば、play→playing、read→reading、write→writing といった具合です。現在分詞は「〜している」「〜する」という進行中や能動的な意味を持ちます。
現在分詞の大きな特徴は、能動的な意味を持つことです。例えば、「a running boy(走っている少年)」という場合、「走っている」のは「少年」自身であり、少年が能動的に動作を行っていることを表します。
現在分詞の例
The girl reading a book is my sister.
本を読んでいる少女は私の妹です。
この例では、「reading a book(本を読んでいる)」という現在分詞が「the girl(少女)」を修飾しています。少女自身が本を読むという動作を行っているため、能動的な意味の現在分詞が使われています。
現在分詞は「〜している」という意味で、ある人やものが自分で何かをやっている感じを表すんだ!例えば「crying
baby(泣いている赤ちゃん)」の場合、泣いているのは赤ちゃん自身だよね!
過去分詞は、規則動詞の場合は動詞の原形に「-ed」をつけて作ります。例えば、play→played、clean→cleaned、use→used などです。不規則動詞の場合は、特有の形があります(例:write→written、see→seen、go→gone)。
過去分詞は「〜された」「〜している(状態)」という受動的・完了的な意味を持ちます。現在分詞と大きく違うのは、受動的な意味合いがあることです。
過去分詞の大きな特徴は、受動的あるいは完了的な意味を持つことです。例えば、「a broken window(壊れた窓)」という場合、「壊れた」のは「窓」自身ではなく、何か別のものによって窓が「壊される」という受動的な意味を表します。
過去分詞の例
The letter written by her arrived yesterday.
彼女によって書かれた手紙が昨日届きました。
この例では、「written by her(彼女によって書かれた)」という過去分詞が「the letter(手紙)」を修飾しています。手紙自体が書くという動作を行うのではなく、誰かによって書かれたという受動的な意味を表しています。
過去分詞は「〜された」という受け身の意味や、「〜している」という状態を表すよ!例えば「broken
glass(割れたガラス)」の場合、ガラスが割れた状態を表しているね。ガラス自身が割るわけじゃないから、受動的な感じになるんだ!
分詞は主に次の 3 つの用法があります。形容詞のように名詞を修飾する用法、補語として使われる用法、そして副詞的に使われる用法(分詞構文)です。それぞれの用法について詳しく見ていきましょう。
各用法には現在分詞と過去分詞があり、それぞれ異なる意味を持ちます。文脈に応じて適切な分詞を選ぶことで、正確な意味を伝えることができます。
分詞の使い方は大きく3つあるんだ!名詞を説明するとき、補語として使うとき、そして分詞構文として使うとき!それぞれどう違うのか見ていこう!
形容詞的用法は、分詞が名詞を修飾するときの使い方です。大きく分けて、名詞の前に置く「限定用法」と、名詞の後ろに置く「後置修飾」、そして be 動詞などの後に置く「叙述用法」があります。
限定用法の例
The sleeping baby looks peaceful.
眠っている赤ちゃんは平和そうに見えます。
この例では、「sleeping(眠っている)」が「baby(赤ちゃん)」を修飾しています。これは限定用法と呼ばれ、名詞の前に置かれる分詞です。
後置修飾の例
The man standing over there is my teacher.
あそこに立っている男性は私の先生です。
この例では、「standing over there(あそこに立っている)」が「the man(男性)」を修飾しています。これは後置修飾と呼ばれ、名詞の後ろに置かれる分詞です。特に長い修飾語句の場合は、名詞の後ろに置かれることが多いです。
叙述用法の例
The students were excited about the trip.
生徒たちは旅行について興奮していました。
この例では、「excited(興奮した)」が「were」の後に置かれて、「the students(生徒たち)」の状態を表しています。これは叙述用法と呼ばれ、be 動詞などの後に置かれる分詞です。
分詞って色々な場所で使えるんだね!名詞の前に置いたり、後ろに置いたり、be動詞の後に置いたり。でも意味は同じで、名詞を説明しているんだよ!
分詞は、特定の動詞の後で補語として使われることがあります。特に知覚動詞(see, hear, watch など)や使役動詞(make, have, let など)の後では、分詞は動作の状態や進行を表します。
知覚動詞と現在分詞
I saw a girl dancing in the park.
公園で踊っている少女を見ました。
この例では、知覚動詞「saw(見た)」の後に、「a girl dancing in the park(公園で踊っている少女)」という表現があります。「dancing in the park(公園で踊っている)」という現在分詞が「a girl(少女)」を修飾し、「踊っている最中の少女を見た」という意味になります。
使役動詞と現在分詞
The teacher kept the students waiting.
先生は生徒たちを待たせ続けました。
この例では、使役動詞「kept(~させ続けた)」の後に、目的語「the students(生徒たち)」と現在分詞「waiting(待っている)」があります。「生徒たちを待っている状態にし続けた」という意味になります。
また、分詞が be 動詞と組み合わさると、進行形(be + 現在分詞)や受動態(be + 過去分詞)を作ります。
知覚動詞(見る・聞くなど)や使役動詞(させるなど)の後には分詞が使えるんだ!例えば「I
heard him singing(彼が歌っているのを聞いた)」とか「I found the door
locked(ドアが施錠されているのを見つけた)」みたいな感じだね!
分詞の副詞的用法は、文全体に対して状況や条件、理由などの情報を付け加えるものです。この用法が「分詞構文」と呼ばれるもので、後ほど詳しく説明します。
時を表す分詞構文
Walking home, I met an old friend.
家に歩いて帰る途中、私は古い友人に会いました。
この例では、「Walking home(家に歩いて帰る途中)」という分詞構文が、「いつ友人に会ったのか」という時の状況を表しています。
理由を表す分詞構文
Being tired, she went to bed early.
疲れていたので、彼女は早く寝ました。
この例では、「Being tired(疲れていたので)」という分詞構文が、「なぜ早く寝たのか」という理由を表しています。
条件を表す分詞構文
Studying hard, you will pass the exam.
一生懸命勉強すれば、あなたは試験に合格するでしょう。
この例では、「Studying hard(一生懸命勉強すれば)」という分詞構文が、「どんな条件で合格するのか」という条件を表しています。
分詞構文は文全体に「いつ」「なぜ」「どんな条件で」みたいな情報を加えるんだ!例えば「Arriving
at the station, I found the train had
left.(駅に着いたとき、電車は出発した後だった)」みたいにね!
分詞構文は、文と文を接続する代わりに分詞を使うことで、より簡潔に内容を表現する方法です。接続詞と主語を省略して分詞を使うため、文がスッキリします。
分詞構文は、接続詞を使った複文を簡略化したものと考えることができます。例えば、「When I was walking in the park, I saw a beautiful bird.(公園を歩いていたとき、美しい鳥を見ました)」という文を、「Walking in the park, I saw a beautiful bird.」と簡略化できます。
分詞構文って、「When I was〜」「Because I
was〜」みたいな接続詞のある長い文を短くする技なんだ!「〜ing」や過去分詞を使って簡潔に表現できるよ!
分詞構文の重要なルールは、主節の主語と分詞構文の主語が同じでなければならないということです。つまり、分詞の動作を行うのは、主節の主語と同じ人やものでなければなりません。
正しい分詞構文
Walking along the river, she enjoyed the scenery.
川沿いを歩きながら、彼女は景色を楽しみました。
この例では、「Walking(歩いている)」のも「enjoyed(楽しんだ)」のも同じ「she(彼女)」なので、正しい分詞構文です。
分詞構文は英語の表現を簡潔にする強力なツールですが、使いすぎると文が難解になることもあります。特に初めて学ぶ人は、基本的な使い方からマスターしていくと良いでしょう。
分詞構文で一番大事なのは、主節の主語と分詞構文の主語が同じ人やものじゃないとダメってことだよ!例えば「Walking
home, my dog greeted
me.」だと「家に歩いて帰ると、犬が出迎えた」って意味になるけど、「歩いている」のは「私」で「犬」じゃないからおかしいんだ!
現在分詞を使った分詞構文は、主節の動作と同時に起こる動作や、理由、手段などを表現するのに使います。
同時進行を表す分詞構文
Listening to music, she cooked dinner.
音楽を聴きながら、彼女は夕食を作りました。
この例では、「Listening to music(音楽を聴きながら)」という現在分詞の分詞構文が、主節の「she cooked dinner(彼女は夕食を作りました)」と同時に起こっている動作を表しています。
理由を表す分詞構文
Not knowing the answer, I remained silent.
答えを知らなかったので、私は黙っていました。
この例では、「Not knowing the answer(答えを知らなかったので)」という否定の現在分詞の分詞構文が、主節の「I remained silent(私は黙っていました)」の理由を表しています。
結果を表す分詞構文
The river flooded, destroying many houses.
川が氾濫し、多くの家が破壊されました。
この例では、「destroying many houses(多くの家が破壊されました)」という現在分詞の分詞構文が、主節の「The river flooded(川が氾濫し)」の結果を表しています。
現在分詞の分詞構文は色々な意味を表せるんだよ!「〜しながら」「〜なので」「〜して、その結果」みたいな感じで使えるんだ!文脈によって訳し方が変わるから注意してね!
過去分詞を使った分詞構文は、主節の主語が受ける動作や状態を表現するのに使います。受動的な意味を持つため、「〜されて」という訳し方になることが多いです。
過去分詞を使った分詞構文
Surprised by the news, he couldn't speak.
そのニュースに驚いて、彼は話すことができませんでした。
この例では、「Surprised by the news(そのニュースに驚いて)」という過去分詞の分詞構文が、主節の「he couldn't speak(彼は話すことができませんでした)」の理由や状態を表しています。
過去分詞を使った分詞構文(受動的な意味)
Written in simple language, the book is easy to understand.
簡単な言葉で書かれているので、その本は理解しやすいです。
この例では、「Written in simple language(簡単な言葉で書かれているので)」という過去分詞の分詞構文が、主節の「the book is easy to understand(その本は理解しやすいです)」の理由を表しています。
過去分詞の分詞構文は、受動的な意味を強調したい場合や、主節の主語がある動作を受けたことを表したい場合に特に有用です。
過去分詞の分詞構文は「〜されて」という受け身の意味になるよ!例えば「Covered
with snow, the mountain looked
beautiful.(雪に覆われて、その山は美しく見えた)」みたいな感じだね!
完了形の分詞構文は、主節の動作よりも前に完了した動作を表現するために使います。「having + 過去分詞」の形を取ります。
完了形の分詞構文は、主節の動作の前に完了した動作であることを明確に示したい場合に特に役立ちます。
完了形の分詞構文
Having finished the report, she left the office.
報告書を終えてから、彼女はオフィスを出ました。
この例では、「Having finished the report(報告書を終えてから)」という完了形の分詞構文が、主節の「she left the office(彼女はオフィスを出ました)」よりも前に完了した動作を表しています。
また、否定形の完了形分詞構文は「not having + 過去分詞」の形になります。
完了形の分詞構文(否定形)
Not having received any reply, I sent another email.
返信を受け取っていなかったので、私は別のメールを送りました。
受動態の完了形分詞構文は「having been + 過去分詞」の形を取ります。
完了形の分詞構文(受動態)
Having been invited to the party, I decided to buy a new dress.
パーティーに招待されたので、新しいドレスを買うことにしました。
完了形の分詞構文は「〜した後で」という感じで、主節の動作より前に起きたことを表すんだよ!「having
日本語には英語の分詞構文に完全に対応する文法はありませんが、「〜して」「〜しながら」「〜なので」「〜したあとで」などの表現が似た役割を果たします。英語の分詞構文を日本語に訳す場合、文脈に応じて適切な表現を選ぶ必要があります。
日本人学習者にとって混乱しやすいポイントの一つは、英語の分詞構文が文脈によって様々な意味関係を表すことです。例えば、同じ「Studying English...」という分詞構文でも、文脈によって「英語を勉強しながら...」「英語を勉強しているので...」「英語を勉強すれば...」など、異なる意味になることがあります。
日本語には分詞構文にピッタリ合う文法がないから、文脈に合わせて「〜しながら」「〜なので」「〜した後で」などと訳すんだ!英語の分詞構文はすごく便利だよね!
分詞を使う際には、いくつかの注意点があります。特に日本人学習者がよく間違えるポイントを見ていきましょう。
分詞構文を使う際の最も重要なルールは、分詞構文の主語と主節の主語が一致しなければならないということです。分詞自体には主語が明示されないため、分詞の動作を行うのは主節の主語であると解釈されます。
分詞構文で一番気をつけるのは主語だよ!例えば「Walking in the rain, my shoes
got
wet.」って文は変だよね。「雨の中歩いていて、靴が濡れた」って意味だけど、「shoes(靴)」が「walking(歩いている)」わけじゃないからおかしいんだ!「Walking
in the rain, I got my shoes wet.」にすればOK!
現在分詞(-ing 形)と過去分詞(-ed 形など)の使い分けも重要です。現在分詞は能動的な意味、過去分詞は受動的な意味を持ちます。
現在分詞と過去分詞の違い
The boring lecture made the students tired. / The bored students left the classroom.
つまらない講義は学生を疲れさせた。/ 退屈した学生たちは教室を出た。
現在分詞と過去分詞の違いは能動的か受動的かだよ!例えば「exciting
game(興奮させるゲーム)」と「excited
player(興奮した選手)」の違いみたいなものだね!間違えやすいけど、しっかり区別しよう!
日本人英語学習者にとって特に苦手な分詞の用法がいくつかあります。
感情分詞の使い分け
The exciting news made me excited.
そのワクワクするニュースは私を興奮させました。
日本人が苦手なのは「interesting」と「interested」の違いとか、「-ing」が現在分詞なのか動名詞なのかの区別だね!あと、分詞構文は日本語にはない表現だから使いこなすのが難しいんだ。でも繰り返し練習すれば必ずマスターできるよ!
英語の分詞は、文章をより簡潔に、そして表現豊かにする強力なツールです。この記事で学んだ内容をまとめてみましょう。
分詞の効果的な使い方を身につけるためのポイントをいくつか紹介します:
英語のリーディングを通じて実例に触れる:本、記事、ニュースなどの英文を読むことで、分詞がどのように使われているかを理解できます。
少しずつ実践に取り入れる:まずは形容詞的用法から始めて、徐々に分詞構文なども使ってみましょう。
主語の一致に注意する:分詞構文を使う際は、主節の主語と分詞構文の主語が一致しているか確認しましょう。
感情分詞の使い分けを覚える:「interesting/interested」などの組み合わせを具体例とともに覚えましょう。
英語の分詞は、最初は複雑に感じるかもしれませんが、繰り返し使ううちに自然と身につきます。日常の英語表現でも、論文や報告書など形式的な文章でも、分詞はとても役立つ表現方法です。
分詞って最初は難しく感じるかもしれないけど、使いこなせるようになるととっても便利なんだよ!文章をスッキリさせて、自然な英語に近づけてくれるんだ。これからの英語学習で少しずつ使ってみてね!
英語の分詞をマスターすれば、あなたの英語表現の幅が大きく広がります。この記事が分詞の理解と活用に役立つことを願っています。
鈴木洋一朗 / Yoichiro Suzuki
大学では言語学(生成文法理論)を学び、学習塾や予備校で10年間英語教育に従事。その後、IT企業でマーケティング、プロダクト開発などを担当。2016年に当サイトを開設。